コンテンツへスキップ

採寸の基本

採寸は裁断の基礎になるもので、あくまでも正確に行いたいものです。しかし本当に採寸に熟練すると、ほとんど目測で、正しい寸法がわかってくるものです。それでも一応は巻尺をあててみて、目測の正確さを確かめてみます。したがって寸法を採るのでなく、「目測を確かめる」ところまでいくのが本当の意味の採寸です。ここまでくると余裕が出てきて、実測寸法は何インチであるが、この人のためには何インチぐらい大きく、あるいは小さく作ったほうが、きっとスタイルがより美しく見えるものができるに違いない……など、このようなデザイン上の所要寸法を考えながら寸法を計ることができます。そして寸法を計っているうちに、その人のための服の出来上がりの寸法、すなわち製図上の上がり寸法が頭の中できちがえられます。こうした寸法の採り方が、実はほとんどの寸法の採り方ですが、それは熟練の結果、その境地にはいれるもので、初めからそのようになることは無理で、だんだんにそうなることを目標にして寸法の採り方の勉強をしていくのが望ましいことです。そのために、まず最も正確な各部分の寸法の採り方を順次詳しく説明します。(原文より) 

ワイシャツ全書
村田金兵衛 著 昭和29

採寸の基本

メジャーの使い方 

採寸の基本

測定箇所

採寸の基本

手持ちシャツから採寸